[広告]
声とことばの磯貝メソッド
ヴォイスチェックサービス

「自宅録音ガイド」トップ

朗読の音声を自宅でいい音で記録するにはどうしたらいいかを紹介していきます。いい音とはどのレベルを指すのでしょうか。ここでは、たとえばオーディション用のサンプルやネットでの無料配信(ポッドキャスティング等)などで、「商品になるほどの音質ではないが他人が心地よく聴ける」程度の音質の録音を想定しています。
手順は、簡単にいうと、アナログ音声を何らかの手段でPCに取り込み、デジタル音声ファイルにする、ということです。

以下、細かく説明していきます。

番外編

このカテゴリの記事は随時書き換える可能性があり、その際もお知らせはしませんのでご了承下さい。

コメント大歓迎です。誤りのご指摘やご意見など遠慮なくお書き下さい。ただし、コメントに対するこちらからの返答は期待しないで下さい。


posted by rodoku_ole at 2009-06-22 | Comment(0) | TrackBack(0) | 自宅録音ガイド

マイク選び

マイクの種類

一般的に使われているマイクは「ダイナミックマイク」というやつです。カラオケやイベントの司会などで使っているのは間違いなくこのタイプでしょう。
朗読の音声を拾うには、やはり繊細に拾ってくれるマイクが欲しいです。プロの現場では「コンデンサーマイク」が常識。コンデンサーマイクの特徴は、

  • 繊細に音を拾う
  • 高価。定番のノイマンU87とかソニーC-38などは数十万円。近ごろは一万円を切る物もある
  • ミキサー等の接続機器からの電源供給が必要(ファンタム給電)
  • デリケート(物理的にも、電気的にも、環境的にも)
  • 繊細な分、ノイズにも敏感
  • 近接効果が少ない
近接効果とは、音源をマイクに近づけるほど低域が強くなる効果です。ダイナミックマイクは近接効果を発揮する前提で近づけて使うのが基本です。こうすることにより、より太く・前に出る音になります。逆に言うと、距離をとりすぎると存在感の弱い音になりがちです。また、マイクとの距離の変化が音質(低域の強弱)に影響を与えやすいので、一定の距離を保つ必要性が高いです。
これに対し、コンデンサーマイクはダイナミックマイクよりも距離をとって使うのが普通です。

コンデンサーマイクは様々な用途のものがあって形状も用途ごとにまちまちですが、ボーカル録りやナレーション録りに使われるタイプのものはこんな形をしています。

コンデンサーマイクの設置例

「エレクトレットコンデンサーマイク」というのものもありますが、一般的に「コンデンサーマイク」というと「ダイヤフラム」を使ったものを指します。「エレクトレット型」はファンタム給電を必要とせず、低価格のものに採用されています。

どの種類のマイクを選ぶか

自宅で録音するレベルでは、ダイナミックとコンデンサー、どちらがいいのでしょうか。

私はまず、向き/不向き以前に、購入するマイクがその人にとって一本目かどうかで判断したらいいと考えます。一本目ならまずSHURE SM58(もしくはそれに近いもの)を持つべきだと思います。SM58で、声の強さ、距離、角度等によって音がどう変るのかなどを実際に試して「マイクとはどういうものか」を実感した上で、どうしても理想としている音に近づかないと思ったらそれに適したマイクを探せばいいのではないでしょうか。

では、「ダイナミックマイクはもう使い慣れてるよ」という人が自宅での朗読に適したマイクを考える場合はどうでしょうか。私は、遮音がしっかりできている、かつノイズやムラの少ない発声・発語ができている場合に限りコンデンサーマイク、そうでない場合ダイナミックマイクがいいと考えます。ダイナミックマイクといってもいろいろありますから、コンデンサーマイク程ではなくても繊細に拾ってくれる物もあるでしょう。

コンデンサーマイクは実際の録音に耐えないまでも、練習のために所有しておく価値はあるかも知れません。プロの録音現場では間違いなくコンデンサーマイクが使われます。形状も設置形態もヘッドホンに返ってくる音もダイナミックマイクとは違います。 もし、あなたがプロの現場で収録する機会があるのであれば自宅でも慣れておいた方がいいかも知れません。


posted by rodoku_ole at 2009-06-22 | Comment(0) | TrackBack(0) | 自宅録音ガイド

機器構成

マイクの音をいかにPCに入力するかによって構成が何通りかあります。

【基本】オーディオインターフェイス接続

オーディオインターフェイスというのは、入力されたアナログ音声(マイク)をデジタルに変換してPCに送り、また、デジタル化されているPCの出力音声をアナログに変換して出力(外付けスピーカーやヘッドホン)する機器です。PC側のインターフェイスはUSBの他、FireWire(IEEE 1394)の物もあります。

機器構成(オーディオインターフェイス接続)
[特徴]
  • オーディオインターフェイス機器が必要
  • コンデンサーマイクでも接続できる(ファンタム給電のできる機種は多い)
  • ダイレクトモニタリングが可能なものも多い
  • 入力が複数あってミキサーの機能を備えたものも多い

【これもあり】USBマイク直結

USBマイクとは、オーディオインターフェイスがやっているようなアナログ→デジタル変換機能を本体に内蔵し、USBでPCと接続するマイクです。

機器構成(USBマイク接続)
または
機器構成(ヘッドホン出力付きUSBマイク接続)
[特徴]
  • 接続が簡単
  • コンデンサーマイクでも接続できる
  • 通常のマイクと比べるとマイクの選択肢が少ない
  • 別のマイクを新たに購入する場合、オーディオインターフェイスを込みで購入するか、または別のUSBマイクを選択しなくてはならない。(オーディオインターフェイス接続の場合は通常のマイクを購入すればいい)
【おすすめしない】マイク直結
マイクに端子に直接接続しますが、問題が多いです。
機器構成(マイク直結)
    [特徴]
  • 構成がシンプル
  • PCのサウンドデバイスの性能はあまり期待できない(PC内のノイズの影響も大きい)
  • (少なくとも2010年頃までのWindows PCの)マイク入力はエレクトレットコンデンサーマイク用に作られていて、ダイナミックマイクではゲインが不足してまともなレベルで入力されない。
  • コンデンサーマイクは直接接続できない



(2015/6/3 全面変更)


posted by rodoku_ole at 2009-06-22 | Comment(0) | TrackBack(0) | 自宅録音ガイド

PCでの処理

だいたい以下の処理が必要になります。

  1. 録音
  2. 編集(切ったり繋げたり)
  3. 音の調整(ノイズの除去、レベルの最適化、イコライジング、リバーブ等のエフェクト)
  4. ミキシング(BGMを重ねたり)
  5. 最終調整(マスタリング的な)
  6. CD等への書き込み、アップロード
1〜5は、ひとつのソフトウェアでできます。DAWとか波形編集ソフトとか言われるソフトウェアです。音楽用の本格的なものは必要ありません。AudacitySoundEngine(ミキシングは別ソフト)等のフリーソフトで充分でしょう。また、オーディオインターフェイス製品付属のソフトウェア(Cubase AI/LE、SONAR X1 LE、Pro Tools LE 等)も使えます。
posted by rodoku_ole at 2009-06-22 | Comment(0) | TrackBack(0) | 自宅録音ガイド

モニターの遅延問題

録音中は同時にモニタリングということをします。つまり、自分が発した音がマイクを通してどんな音に録音されるのかを確認しながら演奏・発声するわけです。具体的には一旦入力された音をヘッドホンに返してやるのですが、構成や設定によってはかなりの遅延(レイテンシーとも言います)が発生します。

遅延を発生させないためには、ダイレクトモニタリングをします。PC内で折り返すのではなく、もっと手前のアナログの段階で折り返してしまう方法です。これは、オーディオインターフェースにダイレクトモニタリング機能があれば可能です。USBマイクの場合は、ヘッドホン端子が付いていれば、それはダイレクトモニターの出力だと思って間違いありません。

PC内で折り返した場合にどのように遅延するのかも、一応説明しておきます。

この記事群を書き始めた頃の私のシステム構成は、USBマイク→Windows PC→ヘッドホン というもので、0.5秒ほどの遅延がありました。日本語の普通の速さは7モーラ/秒ぐらいですから、0.5秒も遅れると「こんにちは」と喋ると「こんに」辺りまで聞こえてから「こんにちは」と返ってきます。ストレスになってモニターなんかしない方がマシかとも思いました。この遅延は、
(1)アナログ→デジタル変換
(2)USB伝送
(3)デバイスドライバーやカーネルの処理
(4)録音するソフトウェアの処理
(5)デジタル→アナログ変換
などで生じます。

よくよく調べてみると、録音するソフトウェアのバッファサイズというのが影響していたようです。バッファというのはデータをある程度ため込んでおく器で、これがあると入力データ(この場合デジタル音声)の到着タイミングのばらつきを吸収することができます。しかし、バッファを大きくすると、ため込んだ分だけ出力が遅れます。遅延が気になるようなら、このバッファサイズを小さく設定すればいいのです。ただ、小さくしすぎると本来のバッファの働きがなくなってしまいますから、CPUの能力不足やUSBの競合などで入力データの到着が遅れると、データの欠落が生じて、音質の劣化につながります。

また、Windowsの場合(少なくともVista頃まで。その後改善されているかは分かりません)、根本的に音声処理が遅いという問題を抱えています。それを避けるために、遅延の元となっている箇所(カーネルミキサー)をスルーするASIOというインターフェースを使う方法があります。これにより(3)の遅延が格段に小さくなります。但し、オーディオインターフェイスやUSBマイクなどの機器が「ASIO対応」でなければなりません。



(2015/6/4 全面変更)


posted by rodoku_ole at 2009-06-22 | Comment(0) | TrackBack(0) | 自宅録音ガイド